
三寒四温。
この季節は寒かったり暖かったりでほんとに気忙しい。
緊急事態宣言が開けた3月、おいかぜ事務所は平常運転、今月からQUESTIONのコワーキングスペースも併用しながら年度末爆走中。です。
さて。
この度、”みんなでおいかぜの人格をつくっていく”という新しい企画をはじめることにしました。
日々業務で忙しいスタッフのみんなをつかまえて、ボクが話を聞いて記事にします。
ボクがみんなの話を聞き書くことで”会社の人格を育てていく”おはなし
ボクの人格と会社の人格の分離のプロセスであります。
取材なんてまともにやったことのないボクに本当にそんなことができるのか?という不安はあったんだけれど、どうやらなんとかなりそうです。
遡ること2月中旬のある日、今月末に第一子を出産予定の産休直前の樋口さんに取材を敢行。
このタイミングを逃すと育休明けまで取材できないってこと、産休直前に話を聞くのは面白いと思っての人選。
この取材企画のトップバッターです。
樋口さんは入社3年目のディレクター職。
いつも笑顔で元気な彼女の仕事ぶりは社内外から評価が高く、芸大で洋画を描いていた経歴、自分でデザインもできて、カメラマンアシスタントのキャリアもあるマルチなディレクター。
とにかく絵が大好きらしく、漫画やアニメも大好き。
入社してから2年半でいろんな案件を手掛けてくれました。個人的に印象的だったのは日本レンズさんのロゴリニューアル・特設サイト制作・インナープロモーションイベントでの活躍。
2020年リニューアル特設サイト | 日本レンズ工業株式会社
先方との調整、制作チームのマネジメント、イベント現場での立ち回り、クリエイティブへのこだわり、みたいなところが存分に発揮されて、お客さまはもちろんのこと、社内での評価も高いお仕事でした。
粘り強くクリエイティブにフォーカスし続ける彼女の態度は、ボクもたくさんの刺激を受けたことをよく覚えています。
そして”こどものためのでざいんぷろじぇくと ワワワ”でもプランニングやディレクションに関わってくれている樋口さん。
まだ先の話ではありますが、出産と子育てを経て復帰した彼女とワワワがどんな化学反応を起こすのか、ボクはいまからとても楽しみだったりします。
そんな樋口さんへの取材は、終始笑いの絶えない、和やかな時間でした。
取材対象者へのリサーチみたいなところは、当然この企画の場合にはまったく必要なくって、ボクがすでによく知っている樋口さんのパーソナリティに迫るってこと、あとはおいかぜという会社をどういうふうに見ているかってことに視点を置いて話を聞きました。
大事にしたことは社長から社員へのインタビューなんだけど、フラットでフランクな場にするってこと、あとはなるべく“ありのままの言葉で文章にしていこう”ってことでしょうか。
ボクにとっての取材記事デビュー戦、お手柔らかに、そしてぜひ最後まで読んでみてください。
前後編の2回に分けてのお届け、まずは前編です。
前編は主に樋口さんのお仕事のときのスタンスのおはなし。
ボクが2年半樋口さんと一緒に仕事をしてみてキラリと光る個性みたいなところ言語化できたかもしれない、そんな取材になりました。
おいかぜに入社してから見えた自分の個人主義的な一面
柴田:今日はですね、何をしたいかと言うと、スタッフのみんなと面談以外でこうやって喋るのも面白いなぁと思っていて、もちろん仕事の話も出てくると思うんですけど、仕事以外のことだと面白いなぁと思っているんですよね。
まぁボクと樋口さんは割とよく話している方がと思うんですけど、客先直行直帰のメンバーとかはぜんぜん喋れていないので、喋る口実にもなるなぁと思っているんです。
まぁ趣旨としてはそんな感じなんです。
ボクと喋っているからといって、ぜんぜんつくってもらわなくてよくって、社外にはもちろん発信するんですけど、そこは割とありのままを書いたら面白いと思っているので、思っていることを話してくれたらって思っています。
話しにくいかもしれないですけど。笑
樋口さん:
やばいこと言ってしまったらどうしよう。笑
柴田:
大丈夫です。この取材の後にもう一回書くという作業があるので。笑
そこにフィルターはあるので書き方は考えますね。
樋口さん:
わかりました!
柴田:
思い返すと樋口さんが入社してくれてから2年半?
樋口さん:
そうですね。今年3年目ですね。
柴田:
割とみんなに話している内容なんですけど、樋口さんの採用のときって、採用に関係していた人の全会一致、しかも割と即決での採用だったんですよね。
樋口さん:
おー!
柴田:
うちでマイナビ転職を使って中途採用をみんなで決める空気ってわかるじゃないですか?
樋口さんの採用のとき「彼女ならまったく問題ないっしょ!」ってすぐ採用が決まりました。
あの時から2年半って考えて、なんかこう、いろんなことがあったけれど、あっと言う間だったなぁと思っています。
割と怒涛の2年半でしたよね。
意外にも産休・育休を経験するプロダクション事業部のスタッフって初めてなんですよ。
近藤さん(はたらくデザイン事業部:企画・営業チーム所属)はすでにお子さんいらっしゃるし、どうですか?産休入る前の気持ちってどうなのかな?って。
不安が大きいですか?
樋口さん:
不安はないですね!
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
樋口さん:
不安がないっていうのは出産のことだけじゃなくて仕事のことについてもそうですね。でも引継ぎはもう一生したくないとは思ってますけど。笑
柴田:
あはははは。笑
樋口さん:
引継ぎに関しては自分の粗さが出たなぁと思っていたり、ちゃんと整理整頓しとかなとか、そういう振り返りにはなりましたね。
産休に入るっていうよりは引継ぎが大変ってほうが大きいです。
柴田:
あーなるほどね。
樋口さん:
どうやって人に自分のことを伝えていたんだろうとか”わたしって思ったよりもざっくりしてんなぁ”みたいなところとか、”これはどうなってますか?”って聞かれたときに”わ!やば!”みたいなことがあったりだとか、そういう意味では産休に入るのに気が引き締まる思いです!笑
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
樋口さん:
ただ切り替えるのも早いタイプだから、今のところ”産休入ったら産休!仕事が始まったら始まった!”みたいな感じにはスイッチできそうやなぁ、みたいなところはありますね。
柴田:
この2年半走ってきて、割と入社してもらってすぐくらいから、ボクは”樋口さんならいける!”って思って、フルスロットルで走ってもらってましたけど”お!ちょっとしんどいな”とか、”これは大変だぞ!”みたなことはありましたか?
樋口さん:
うん。まあありましたね。そうですね。ありましたね。
柴田:
何が一番大変でしたか?案件とかじゃなくてもいいですよ。こういう時が大変やったとかでもいいです。案件でももちろんいいですよ。
樋口さん:
結構自分がおいかぜに入って、個人主義だったなというのはめっちゃ思いました。
柴田:
なるほど!それはボクも同意します!笑
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
樋口さん:
人からの評価をされるときって”あなたの強みってコミュニケーション能力だよ”とか、そういう話をされるんですけど、意外と”そこ頼れよ!”みたいなところを人に頼っていなかったりとか、なんかそれはすごく2年半で気付いたし、これからも課題だなぁって思いましたね。”あれ?わたしチームワークあんまりないかも?”みたいな、とかはめっちゃ感じました。
柴田:
なるほどね。なんかね、ボクがそこに同意したら怒られるかもしれないですけど、割とそう思っていて、もっと協調性が主体な人かと思っていたんですけど、どちらかと言うと個人主義でかつフォーカスするタイプ、ロックオンしたらそこしか見えていないタイプだなっていうところに、わりと最近になって気づいたんですよね。
それはすごく良いところだと思っています。
”こっちのほうがおもしろそう!”ということが行動原理
樋口さん:部活とか今までの人生を振り返ってみても、1人やったぞみたいな、チームワークについてちゃんと考えたりしてきていない、ここにきてチームワーク足りてねぇって思いました。笑
柴田:
なるほどねー。
そこは一致しているな、ボクの考えと。ボクが割と気になっていたのは”そのクリエイティブにフォーカスする感じ”ってどういう原体験なのかとか、どういう育った環境とか、どういう経験みたいなものが、どんな感じで今とつながっていると思うかっていうことをずっと聞いてみたかったんですよね。
樋口さん:
あー。
柴田:
けっこうコダワリ強いって思ってて。
樋口さん:
強いですねー。
柴田:
うちの会社ではすごく良いことなんですよね。お客さんがつくりたいって思っているものをどうやって作るか!とか、どの方法が一番いいかって考えるディレクターってすごく良いと思うんですけど、なんかそこってどういうところからきてるんですか?
樋口さん:
そうですねー。けっこう作るものに対してどう感じてもらうかの筋トレって美大の予備校でめっちゃやったんですよ。
柴田:
うーん!
樋口さん:
デッサンを毎日1枚描くみたいなことを2・3年くらいやって、並べられるんですよねデッサンを。
自分のもそうだし、他の人の作品もバァーって並べられて、それを見て、なぜ人のが良くって、私のがダメなのかみたいなのを先生も交えてですけど、毎日毎日合評するんですよ。
その時に”なぜこれがいいのか?”みたいなとか、価値観とかはその辺で筋トレしましたね。
ほんまに部活みたいな感じですけど、あの辺は役に立ってるなぁってのは感じますね。
こういうものだとたぶん伝わんないだろうとか、こういうものだったら伝わるかもみたいな感覚ってそこで身についた、なんかめっちゃスパルタやったんでボロクソに言われながら。
柴田:
なるほど、そういうことですか!
樋口さん:
先生めっちゃスパルタやったから。
柴田:
それって樋口さんにとって、もし言語化するとしたら、美学とかコダワリとかっていう言葉で言うと、どういう言葉になるんですか?
樋口さん:
えー!
柴田:
なんかそのクリエイティブにフォーカスしてるときって、どういう感じなのかなって思っていて、
樋口さん:
えー!
柴田:
自分の軸なのか、なんかただ単純にそのモノに向き合っているだけなのかみたいなところで言うと、
樋口さん:
えー…どういうあれだろう。クリエイティブに向かっているとき…
柴田:
なんかわかりやすく言うと、たぶんね、ボクとも何回かぶつかってるじゃないですか、なんていうかな、ワワワのこととか、いろんなときにぶつかっていると思っていて、たぶんボクはもうちょっと、俯瞰してより多くの人に見られている状態とか、モノというよりもおいかぜにとってみたいなところで考えたときに、よくそういうときに樋口さんとぶつかっている気がするんですよね、全体を見渡したときにこっちのほうがメリットがあるみたいな方向にゴンっていこうとしたときに、樋口さんはグッとそこのモノにフォーカスしてるから、その感覚ってたぶんボクは理解できていないんだろうなって思っていて。
それってなんなんやろう、こうわかりやすい言葉で言えるかどうかは別として、美学とかそういう感じなんかなぁって思っていたんですけど。
樋口さん:
あんまり考えたことないですね。笑
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
柴田:
なるほどね。笑
樋口さん:
うん。あんまり考えたことないですね。笑
柴田:
そういうときって、どういう感情なんですか?ぜったいこっちのほうが良いと思ってる感じですか?
樋口さん:
ぜったいこっちのほうが良いと思ってる…
柴田:
許せなくなる感じなんですか?そういうときってぜったい曲げないじゃないですか。
樋口さん:
あんまり覚えてないかも。笑
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
樋口さん:
そんな私やばかったですか?
柴田:
いや、そんなやばくはないですよ!やばくはなくって、なんていうのかな、えとー、けっこうこれだ!って思ったときの樋口さんの強さみたいなのってあって、
樋口さん:
あーーー!
それって提案したりとかってときのことですか?
柴田:
そうそう。ものづくりのときのことですね。デザインのテイストとか、
樋口さん:
あーーーはいはいはい、なるほど。
柴田:
もうなんか私はこれが一番良いって思ってるって感じなんかなっていつも思ってるんですよね。
樋口さん:
あーそうですね。
おもしろそう!みたいなのは大きいんだと思います。
たぶん曲げないときってそっちの道っておもしろくなさそうみたいな。
柴田:
あー、おもしろいかどうか!なるほどね!
樋口さん:
とかはあるかも、たぶんおもしろくないとモチベーション保てないとか、そういう気持ちなんだと思います。
柴田:
特にワワワとかはそうなっちゃいますもんね。
樋口さん:
そうですね。
そういうときに自分の想像力がちっさいと、おもしろいエリアもちっさいと思うので、その辺を拡げる作業はめっちゃやらなきゃって思います。
柴田:
なるほどね。
おもしろい。
なんかえっと、そこが樋口さんの一番良いところだと思っていて、なんていうか、たぶんこれ以外おもしろくないからこっち以外行きたくないって思っちゃう、ちょっとやまもっちゃん(プロダクション事業部クリエイティブチーム所属:デザイナー)も同じようなところあるんですけど、
樋口さん:
はい。笑
柴田:
そこで闘える人じゃないとクリエイティブに関われないと思うんですよね。
クリエイティブってどうにでもなるって言ったら変なんですけど、解釈次第でどうにでもなるから、ボクもぶつかってるときは真剣にぶつかってますけど、終わってみてああおもしろい人やなぁっていつも思ってるんですけど。笑
樋口さん:
えーそんなにぶつかったことありました?
柴田:
いや、ぶつかるっていうと大袈裟かもしれないですけど、えっとー、
樋口さん:
あーゾーン入ったなみたいな。笑
柴田:
そうそうそうそう。そんな感じっす。
あ、この人めっちゃどっかにフォーカスしてるみたいなときがあるんですよ。
樋口さん:
あ、やばいですね。笑
ちょっと気をつけます。笑
柴田・樋口さん:
あははははは。笑
柴田:
なんかそこっすねー。
なんかそれは、えっとボクがけっこう樋口さんとしゃべってて、うん、なんか、結局人間関係ってそういう、カチンっと引っかかったりとか、何かぶつかったときにこそ、個性が見えるじゃないですか、
樋口さん:
はいはいはい。
柴田:
そこは樋口さんの個性だなっていつも思います。
樋口さん:
大丈夫ですかね?笑
柴田:
大丈夫っすよ。
樋口さん:
ほんとですか?笑
柴田:
はい。大丈夫です。笑
(後編につづきます。アップ予定は2021/03/15です。)
(noteでの記事はこちらから)