何かと不思議なご縁でつながりのある坂ノ途中さんと季節ごとに開催していく、oikazeごはんの第1回。
お野菜トークをききながら季節の野菜をたっぷりいただくという野菜尽くしのお昼ごはんは、
イラストレーターさん、書家さん、せんべい屋さん、学生さん、デザイナーさんなどたくさんの方にお越しいただき、
美味しく楽しい、なんともぜいたくな時間になりました。
坂ノ途中さんのお野菜で作っていただいたメニューはこちらの6品。
○ お豆と梅酢のちらし寿司
○ 青ネギと厚揚げのにんにく味噌炒め
○ ミネストローネ
○ すずかぼちゃのマリネ
○ 人参とじゃが芋のしりしり
○ スティック野菜
このミネストローネ、なんと味付けは塩だけだそうです。
あたたかいスープをすすると、じっくり煮込んだ野菜の旨味が身体にじんわりしみこみます。
お日様と水と土からの栄養だけでこんなに美味しく育ってくれたのかと
しみじみ感心してしまいました。
お土産にはジャムやドリンク、クッキーなどの販売も。
皆さんのお皿に何度目かのおかわりが盛られた頃、
坂ノ途中・小野さんとおいかぜ・柴田のトークが始まりました。
柴田家の子どもたちが二人にどんどん絡んでいき予想外にわちゃわちゃしてしまいましたが、
同じ夏野菜でも生まれ故郷が違うトマトとナスでは育ち方が全然違うことや
買ってからいたんでしまうまでの速度は野菜の呼吸量で考えることなど、
私たちの知らない野菜の生態がどんどん明かされていきました。
そんな中、印象的だったのが
「野菜は生き物です、僕たちは生き物を食べてるんです」
という小野さんの言葉。
これを聞いて、家で子どもたちと養豚家の生活を描いた
『ブタとおっちゃん』という写真集を見ていた時のことを思い出しました。
かわいいなぁ、おっちゃんと仲良しやなぁ、
なんて話しながらページをめくる私と長女の横で
モノクロになったブタの大きな横腹を指でつついていた次女が
「おなかすいたし、はやくぶたにくになってほしい」と口を尖らせて言ったのです。
当時彼女は3歳。
なんて食いしん坊な子だと呆れると同時に、
こんな小さい子がおっちゃんと並んで寝ているブタを自分の食べものとして認識できるのかと、
とても驚いたことを覚えています。
生き物を食べている。
この事実を自分の中に実感として持っているかどうかで
日々の食事の豊かさが大きく変わるのかもしれない、そんなことを感じた1日でした。
子どもが季節感や食について学べるような取り組みをしていきたいというお話もあり、
おいかぜもまた何かご一緒できることがあるといいなぁと楽しみがひとつ増えました。
トークの後、参加者の一人とお話ししていると
「おもしろかったー。いつも触れてる身近なものやのに、知らないことばっかりやったわ」
という感想が。
私も毎日食べたい程トマトが好きなくせに
彼らが南米アンデスの山地出身だなんて小野さんに教えてもらうまで知りませんでした。
夏、秋、冬と続いていく坂ノ途中さんとのoikazeごはん。
次回はどんなお話に展開していくのでしょうか。
ところでこの日、oikazeごはんは13時からだったのですが、
私たちは朝9時から坂ノ途中さんのオフィスにお邪魔させてもらいました。
既にやさしい匂いがただよっているお台所。
今回ごはんを作ってくれた多賀さんたちまかないスタッフが
毎日ここで約30人分のお昼ごはんを作っているそうです。うらやましい!
色とりどりのお野菜がまな板の上でとんとんと切られていく中、
はじっこをかじらせていただいたり、煮込んだスープを味見させてもらったり……
その度にわーとかきゃーとか歓声をあげながら、
坂ノ途中さんのまかない事情や野菜の話をたくさん伺ってきました。
調理風景やレシピ、小野さんが語ってくれたお野菜の話のくわしいレポートは、
後日坂ノ途中さんのWebサイトで公開予定です。
そして、oikazeごはん〜夏の会〜は8月11日(土)開催予定。
夏野菜です!大好き!
お野菜が好きな方も苦手な方も、ぜひお越しください。
“おいかぜのもろもろ”でははじめましての しばたあき でした。
今後ともよろしくお願いします。
oikazeごはん〜春の会〜 ご報告
2018.06.22.